こんにちは、信長(@nobunaga_ydb)です。
実はこの「ヤバイ大学受験Blog」って、大学受験生だけでなく、親御さんにも結構読んでいただいているんですよね。
また、僕のツイッターのフォロワーにも受験生の親御さんがちらほらいらっしゃり、ダイレクトメールで「有益な情報ありがとうございます!」というお言葉をいただくこともあります。
やっぱり、親御さんも大学受験のことを知りたがっているんだ⋯!
よし、そんな親御さんのために人肌脱ぐか!
というわけで今回の記事では、大学受験生の親御さんに役立つ情報をお届けしたいと思います!
テーマはズバリ、「大学受験生の親は子どもにどのように接するべき?」です。
それではスタート!
【事実】大学受験生の失敗の一因として、「親に対するストレス」が挙げられる
本題に入る前に、悲しい事実を告げますね。
大学受験生の失敗の原因の一つに、「親に対するストレス」が挙げられます。
いやいや、親なんて受験に関係ねえだろ。
あくまで勉強するのは受験生本人なんだから。
他人や環境のせいにする奴は絶対に受からねえよ。
みたいな批判がありそうですが、こういう批判をする人は、だいたい親に恵まれています。
「親に恵まれてる」って、どういうことですか?
親が金持ちっていうことですか?
「親が金持ち」=「親に恵まれている」という方程式は必ずしも成立しません。
親に恵まれているかどうかは、「親の裕福さ」ではなく、「親の接し方」によって決まるんです。
ということは、親の接し方がまずいと、大学受験生はストレスがたまって失敗しやすくなるということですか?
その通り!
大学受験において、「親の接し方」はめちゃくちゃ重要なんだよ。
今から、「大学受験生の親の理想的な接し方」を紹介するね!
大学受験生の親の理想的な接し方とは?
「大学受験生の親の理想的な接し方」として、以下の5つが挙げられます。
- 子どもに干渉しない
- 大学受験の情報収集をして、無知状態から脱却する
- 子どもが気持ちよく勉強できるようサポートする
- 比較しない
- 子どもを「自慢の道具」扱いしない
それぞれ順番に解説していきますね。
子どもに干渉しない
大学受験生の親は、とにかく「子どもに干渉しないこと」がすべてです。
「干渉しない」の定義はいろいろありますが、僕は「勉強面で余計な口出しをしないこと」だと思います。
つまり、親の「勉強しなさい!」というセリフは一発アウトです。
こないだの模試の成績どうだったの?
早く見せなさい!
みたいなのも完全アウトですね。
子どもからすれば、成績表を親に見せたかったら自発的に見せにきます。
自分の成績がいいか悪いかなんて、受験生本人が一番理解しているはずなので、余計な口出しをするのはやめましょう。
また、進路面で口出しする親も多いですが、これも1発レッドカードですね。
僕の同級生で、明らかに文系タイプなのに、「理系のほうが将来稼げるから!」という親の意味不明な理論のせいで理系コースに進まされた奴がいました。
こんなくだらない理由で自分の進路を勝手に決められるなんて、マジでありえないですよね。
子どもの人生は、あくまで本人が決めるべきです、
親が余計な口出しする筋合いはありません。
また、親が医者の場合、子どもに医学部に入学するようプレッシャーをかけるケースが結構あります。
医学部予備校に行くと、私立大医学部に何回も落ちまくってる多浪生をちらほら見かけますが、彼らの親って医者であることが多いんですよね。
本人はそこまでやる気がないのに、親は子どもに医者になってほしいから、医学部予備校に何年も通わせるんですよ。
これって、親のエゴイズムですよね。
受験生本人からすると、たまったものじゃないですよ。
けど、子どものことが心配だから、どうしても口出ししたくなるんです⋯。
どうすれば受験生の子どもとうまくコミュニケーションをとれますか?
「親が聞きたいことを子どもに話させる」のではなく、「子どもが話したいことを親が聴いてあげる」という姿勢をもちましょう!
受験生の親子間のコミュニケーションって、親の自己満足や価値観の押しつけになっているパターンが多いです。
「ちゃんと勉強してるの?」「このままの成績で本当に志望校に受かるの?」みたいなセリフ、子どもに言ったことはありませんか?
親は子どものためを思って言ってるつもりなのですが、子どもからすれば、「そんなの言われなくてもわかってるよ!マジでウザいわ!」ってなっちゃうんですよ。
この状態が続くと、子どもは親を信頼しなくなり、心を閉ざしてしまいます。
そうならないためにも、親は「自分主体のコミュニケーション」を捨て、まずは子どもの話をありのままに受け止めましょう。
そして、子どもの気持ちをくみとって、温かい言葉をかけてあげるのです。
たとえば、子どもが模試を受けて家に帰ってきたとします。
ただいま⋯。
ふう、疲れたぜ⋯。
おかえり!
模試、どうだった?
うまくいった?
と聞くのはアウトです。
これって結局、「息子の模試の出来を知りたい!」という、親の欲望丸出しのコミュニケーションになってるんですよね。
そうではなく、まずは子どもの話を受け止めましょう。
ただいま⋯。
ふう、疲れたぜ⋯。
おかえり!
一日中大変だったね⋯。
今日は疲れただろうし、ゆっくり休んでね。
一日ぶっ通しはマジでキツイわ⋯。
特に数学がしんどかった。
1完もできてないかも⋯!
数学、難しかったんだね!
こんな感じで、余計な口出しはせず、子どもの話に耳を傾けましょう。
「子どもが話したいことを聴いてあげる」という姿勢をもてば、子どもは親に心を開いてくれるはずですよ。
大学受験の情報を収集して、無知状態から脱却する
大学受験に関して無知な親って結構多いんですよね。
たとえば、「国公立大入試は何回も受けられる」と思っている親が平気でいます。
受験生からすれば、「国公立大入試は前期と後期の2回しか受けられないうえに、最初から後期を狙う人はいないので、実質的に前期の1本勝負になる」ということは常識ですよね。
けど、こういった当たり前の情報を知らない親が多いんです。
大学受験に関して無知でも、受験生本人を暖かく見守っていればそれでよいのではないですか?
大学受験に無知な親に限って、わかりやすい情報に飛びついて、すぐに子どもに口出しするんですよ。
「勉強時間」や「模試の判定」、「偏差値」といったような、パッと見てわかりやすい情報にすぐ飛びつくんです。
これって、受験生からすればストレスでしかないんですよね。
なぜなら、それらの情報にだけ注目するのは、「本質」からずれているからです。
たとえば、「勉強時間」。
無知な親は、
10時間勉強しなきゃ受からないわよ!
東大生は受験生のときにそれくらい勉強してるんだから!
みたいな「テレビ番組の受け売りの情報」をすぐに言うわけです。
しかし、大切なのは、勉強時間ではありませんよね。
「その勉強時間で、何を学んだのか」が本質的に重要です。
そもそも、東大受験生の勉強時間が長いのは、東大受験に必要な学習量が多いからです。
彼らは「10時間勉強するぞ!」と思って勉強しているわけではありません。
「東大に合格するぞ!」と思って毎日机に向かっていたら、1日10時間勉強していた、っていうだけの話なんです。
無知な親は、「模試の判定」にもすぐ飛びつきます。
たとえば、子どもが模試でD判定だったとします。
そうすると、無知な親は「D判定だと受からないわよ!」みたいに言うわけです。
確かに、模試のD判定って厳しい結果です。
「模試のD判定」=「あなたはこのままじゃ受からないわよ」というメッセージであることは事実です。
けど、その厳しさは受験生本人が一番知っているはずですよね。
いちいち子どもに判定のことを指摘しなくても、本人は「現状の厳しさ」をわかっているんです。
大事なのは、「判定そのもの」ではなく、「なぜその判定になったのかを分析すること」です。
本来であれば、親は成績表を分析して、
数学の「確率」と英語の「長文問題」が足を引っ張っているね。
今後は、確率の基礎を学んで、易しめレベルでいいから英語長文を毎日読むようにしたらどうかな?
みたいな「戦略的なアドバイス」をしてあげるべきなのですが、無知な親はそんなことするわけがありませんよね。
また、無知な親は「偏差値」にも翻弄されます。
たとえば、塾の広告チラシに「半年で数学の偏差値が30上がりました!」みたいな体験談が書いてあったら、すぐに飛びついちゃうんです。
けど、偏差値って、そのテストを受けた母集団のレベルによって数字が大きく変わるんですよね。
たとえば、高校の普通科の校内模試で偏差値を30上げるのと、東大模試で偏差値を30上がるのとでは、難易度に天と地の差があるわけです。
だから、何のテストで偏差値が30上がったのかまでチラシに明記しないと、情報として意味がありません。
そういった知識もなく、偏差値そのものにとらわれていると、
あんた、数学が苦手なんだったら、この塾に通いなさい!
半年で偏差値30上がるらしいわよ!
みたいに、無益なアドバイスを子どもにしてしまう危険性がありますよ。
とにかく、大学受験生の親は、「大学受験に関する情報」を収集し、無知状態から脱却しましょう。
- 国公立大入試と私立大入試の違い
- 大学入学共通テストのしくみ
- 模試の種類や判定のしくみ
- 浪人生活の実態
などなど、当たり前のようで実は知らない情報がいっぱいあると思います。
これらの情報は、検索すれば出てくるので、子どもにガミガミ言う前に、まずは調べましょう。
また、僕のブログのほかの記事でも、「大学受験に関するリアルな情報」を発信しているので、ぜひ読んでいただければ嬉しいです。
子どもが気持ちよく勉強できるようサポートする
僕が大学受験生だったとき、最も嬉しかったことの一つに、「親が温かくサポートしてくれたこと」が挙げられます。
たとえば、浪人時代の話。
僕は予備校に通わず自習室で勉強していたのですが、親は毎日欠かさずお弁当を作ってくれました。
関連記事 【浪人2.0】~有料自習室を拠点とした浪人生活のすすめ
大雨が降ったときは、車で送り迎えもしてくれました。
駿台の京大受験生向けのセミナーに行きたいと言ったら、嫌がらずにお金を出してくれました。
受験直前の寒い時期は、ドラッグストアでカイロをよく買ってきてくれました。
僕が気持ちよく勉強できるよう、温かくサポートしてくれたのです。
「この恩は必ず結果で返したい!」と思い、僕は毎日勉強に励みました。
そして無事合格でき、親の恩に報いることができました。
受験生の親は、子どもの勉強そのものに口出しせず、子どもが気持ちよく勉強できる「環境づくり」をしたほうがいいです。
結果的にそれが親子間の信頼関係につながって、子どもの勉強によい影響をもたらしますよ。
比較しない
受験生の親がやってはいけないことの一つに、「比較」があります。
具体的には、以下の3つの比較が挙げられます。
- 兄弟姉妹との比較
- 同級生との比較
- 親の受験生時代との比較
これらの比較をしても、いいことは何もないです。
比較は絶対にやめましょう。
たとえば、「兄弟姉妹との比較」。
あんた、このままじゃ東大受かるの?
お兄ちゃんはこの時期の模試で、すでにA判定取っていたわよ!
こんなことを言われて、本人はやる気になると思いますか?
お兄ちゃんは、あくまでお兄ちゃんです。
兄弟とはいえ、自分とは違う人間なのに、比較したところで意味がないです。
また、「同級生との比較」もやってはいけません。
あんたと同じクラスの山田くん、サッカー部で活躍しているうえに、成績も学年トップクラスらしいじゃない!
あんたは帰宅部なのに、その成績だなんて⋯、何やってるの?
山田くんは、受験生の中では珍しいタイプなんですよ。
部活も勉強も強いやつなんて、そんなにいません。
だから、彼と比較しても意味がないんです。
同級生と比較したところで、本人の「負けず嫌いスイッチ」は発動しませんよ。
そして、「親の受験生時代との比較」もやってはいけませんね。
これ、有名大出身の父親がやりがちなんですよ。
俺が東大目指して勉強してたときは、毎日12時間勉強してたけどなあ⋯。
お前、受験生として甘くないか?
子どもからすれば、「いや、知らねえよ」と思いますよね。
僕の父親はこのタイプで、かなりうざかったのを覚えています。
「英語はとにかく音声を聴きまくれ!俺は受験生のとき、毎日ラジオで英語を聞いていたぞ!」と主張してきたのですが、別に音声を毎日聞かなくても英語は伸びます。
親が受験生だったときの武勇伝は、子どもからすれば1ミリも興味がありません。
親は自分の受験生時代の話を控えましょう。
親が唯一してもOKな比較は、「受験生本人の過去との比較」です。
たとえば、「半年前の全統模試に比べて、数学が伸びてるね!この調子で頑張れ!」みたいなアドバイスは本人からすれば嬉しいものです。
「親は自分の成長をちゃんと見てくれている!」と思いますからね。
子どもを「自慢の道具」扱いしない
私立中高一貫校に通う大学受験生の母親の大半は、見栄っ張りなのか、子どもを「自慢の道具」扱いにする傾向が強いです。
彼女たちって、「息子/娘さんはどこの大学に通っていらっしゃるんですか?」って聞かれたときに、「東大です!京大です!医学部です!」とドヤりたいんですよね。
中には、相手から聞かれてもいないのに、「うちの息子は東大に通っていて、※◎△□~」みたいに言う連中もいます。
このタイプの親は、中学受験のノリをいつまでも引きずっており、子どもにプレシャーをかけがちです。
あんた、今のままじゃ医学部受からないわよ!
みたいに注意するのですが、子どもからすれば、
結局、俺が医学部に受かるのを自慢したいだけじゃん。
って思ってしまうんですよね。
そして、このタイプの親は、子どもが大学受験に失敗すると絶望します。
小さいころから多額の教育費をかけてきたのに⋯!
今までの努力は何だったの!?
みたいな感じですね。
まるで、「コツコツ買い増してきた株が紙くずになる感覚」に陥るわけです。
ちなみに、このタイプの親のもとで育つと、子ども自身も受験に失敗したときに絶望するケースが多いです。
子どもは、「親が自慢するための道具」でも、「投資商品」でもありません。
一人の自立した人間として、子どもと接するようにしましょう。
大学受験生の子どもをもつ親は、ビリギャルを観たほうがいい
今回の記事では、「大学受験生の親の理想的な接し方」を紹介しました。
どれもシンプルな接し方なのですが、これらをすべて実践できている親御さんは意外に少ないのではないかと思います。
そして、これは僕の持論ですが、大学受験生の子どもがいる親御さんは、マジで映画『ビリギャル』を観たほうがいいと思います。
この映画を観れば、「子どもが大学受験に挑むとき、親はどう接するべきか」がわかります。
僕はこの映画を観て、大学受験生にとって「親の接し方」がとても重要であることを痛感しました。
大学受験生のお子さんをもつ親御さんへ。
子どものことが心配な気持ちも十分わかりますが、余計な口出しをせず、温かく見守ってあげてくださいね。
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