こんにちは、信長(@nobunaga_ydb)です。
今回の記事では、大学受験で超頻出の「英語の動詞suggest」について徹底解説していきます。
- 英語の動詞suggestの意味や使い方
- 英語の名詞suggestionの意味や使い方
などを知りたい人には、超役立つ内容になっているので、一緒に楽しく学んでいきましょう!
京都大学を卒業後、Z会で英語の参考書を編集していた僕が、わかりやすく解説していくよ~!
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それではスタート!
英語の動詞suggestの意味
英語の動詞suggestには、大きく分けて2つの意味があります。
それは、「~を提案する」と「~を暗示する」です。
「暗示する」ってどういう意味ですか?
「暗示する」とは、「物事をはっきりとではなく、それとなく示す」ことです。
たとえば、動詞showには、「示す」という意味がありますよね。
動詞suggest(~を暗示する)は、「showのぼんやりとしたバージョン」だと考えてもらったらわかりやすいと思います。
英語の動詞suggestの使い方
ここからは、英語の動詞suggestの使い方を見ていきましょう。
「~を提案する」のsuggestと、「~を暗示する」のsuggestで、使い方が異なってきます。
suggest(~を提案する)の使い方
「~を提案する」という意味のsuggestの使い方は、以下の2つになります。
1つ目の使い方が大学入試でめちゃくちゃ問われるので、くわしく解説していきますね。
ポイントは、that節内の動詞です。
〈should+動詞の原形〉もしくは〈動詞の原形〉のどちらかが入ります。
I suggested that ⋯のように、suggestが過去形になっても、that節内の動詞は必ず〈should+動詞の原形〉もしくは〈動詞の原形〉になります。
また、I suggest that he/she ⋯のように、that節内の主語が三人称単数になっても、動詞は必ず〈should+動詞の原形〉もしくは〈動詞の原形〉になります。
さっそく、例文を見ていきましょう。
that節内の動詞に注目してください。
〈should+動詞の原形〉が使われていますね。
ほかの例文も見ていきましょう。
that節内の動詞に注目してください。
〈動詞の原形〉が使われていますね。
また、このsuggestの使い方には注意点があります。
それは、「人をダイレクトに目的語にとれない」ということです。
つまり、(×)〈suggest 人+that ⋯〉という形をとれないということです。
その代わり、〈suggest to 人+that ⋯〉(人に⋯することを提案する)という形を使います。
例文を見ていきましょう。
〈suggest to 人+that ⋯〉の形が使われていますね!
絶対に、(×)I suggested him that ⋯としちゃダメだよ!
動詞suggestのほかに、動詞explainも、「ダイレクトに人を目的語にとれない動詞」の代表格だね!
絶対に、(×)He explained me that ⋯としちゃダメだよ!
suggest(~を提案する)と同じ使い方をする動詞
ここまで、動詞suggest(~を提案する)の使い方を解説しました。
実は、suggestのほかに、後ろに〈that+ S(+should)+動詞の原形〉の形をとる動詞があるんです。
それは、以下の6つです。
・propose(提案する)
・request(頼む)
・advise(忠告する)
・demand / insist(要求する)
suggestを含めて、「要求・提案・命令」を表す意味の動詞ばかりであることに気づくでしょうか?
確かに⋯!
これらの動詞は、なぜ後ろに〈that+ S(+should)+動詞の原形〉の形をとるんですか?
いい質問だね!
人が何かを「要求・提案・命令」するときって、「それをやるべきだ」と思っているということですよね。
この、「やるべきだ」という意味が、〈should+動詞の原形〉という形につながっているんですよ。
また、「要求・提案・命令」って、基本的には全部「命令」ですよね。
「要求」も「提案」も、相手に「軽い命令」をしているということですから。
ここでクイズだ。
英語で人に何かを命令するとき、動詞はどんな形を使うかな?
そんなの簡単じゃないですか!
命令形は、〈動詞の原形〉を使いますよね!
Be quiet!みたいに。
だから、「要求・提案・命令」を表す動詞では、that節内で〈動詞の原形〉を使うんだよ!
なるほど!
suggestもadviseもdemandも、程度の差はあれど、「相手に何かするよう命令する動詞」だから、that節内で〈動詞の原形〉を使うんですね!
suggest(~を暗示する)の使い方
「~を暗示する」という意味のsuggestは、使い方がシンプルです。
「~を提案する」のsuggestのように、「that節内の動詞は必ず〈should+動詞の原形〉あるいは〈動詞の原形〉になる」というルールは適用されません。
例文を見てみましょう。
that節内の動詞に注目してください。
今回は「提案」ではなく、「暗示」のsuggestなので、「that節内の動詞は必ず〈should+動詞の原形〉あるいは〈動詞の原形〉になる」というルールは適用されません。
普通に「時制の一致」を受けて、be動詞のwasを使います。
ちなみに、His expression suggested anger. でも同じ意味を表せるね!
英語の名詞suggestionの意味と使い方
ここまで、英語の動詞suggestについて解説してきました。
ここからは、英語の名詞suggestionについて解説していきます。
名詞suggestionと名詞proposalの意味の違い
名詞suggestionは、「提案」と「暗示;ほのめかし」という意味をもちます。
名詞suggestionは動詞suggestの派生語なので、意味は同じですね。
あのー、質問があるんですけど⋯。
どしたん?
名詞proposalも、名詞suggestionと同じく「提案」の意味をもつと思うんですが、proposalとsuggestionってどう違うんですか?
いい質問だね!
proposalとsuggestionの違いは、以下になります。
proposalは、「こうしたほうがいいよ!」みたいな強い感じで、suggestionは「こうしたほうがいいんじゃない?」みたいな弱い感じで押さえておくとよいでしょう。
suggestionの「暗示;ほのめかし」の意味も合わせて考えると、suggestionが「控えめな提案」を表すことも理解しやすいのでないでしょうか。
結婚を申し込むことを「プロポーズする」というけど、結婚の申し込みは「積極的な提案」と言えるよね!
名詞suggestionの使い方
名詞suggestionの代表的な使い方を紹介します。
あれ、何か見たことある形⋯!
「~を提案する」の動詞suggestと同じ使い方だね!
名詞suggestion(提案)も、動詞suggest(~を提案する)と同じ使い方をします。
ちなみに、〈suggestion that ⋯〉のthatは、「同格のthat」と呼ばれるもので、「⋯という名詞」のように、名詞の具体的な内容を説明します。
今回なら、「⋯という提案」ということですね。
関連記事 「同格のthat」とは?例文付きで京大卒が徹底解説します!
名詞suggestionを使った例文を見ていきましょう。
that節内の動詞に注目です。
〈should+動詞の原形〉が使われていますね!
名詞のsuggestionになっても、本来の役割は失われないんだ!
名詞suggestionのコロケーションをチェック!
名詞suggestionのコロケーションも確認しておきましょう!
英作文で絶対に役立つはずです!
コロケーションって何ですか?
「単語と単語の相性のよい組み合わせ」のことさ!
今回なら、「名詞suggestionと相性のよい単語は何か」ってこと!
コロケーションについては、別の記事でくわしく解説しているので、読んでみてね!
関連記事 「英語コロケーション辞典」 を使って、英作文の表現の幅を広げよう!
コロケーションも含めて、suggestionを使った例文を見てみましょう。
ちなみに、Do you have any suggestions?(何か提案はある?)を省略したAny suggestions?は、口語でよく使われる表現です。
特に、ビジネスなんかでよく使いますね。
コロケーションをマスターすれば、英語力が格段に上がるよ!
特に、「英作文で使える表現」がめちゃくちゃ増えるね!
関連記事 英作文(和文英訳)で点が取れる書き方のコツを京大卒が徹底解説します!
続いて、suggestに関する入試問題を解いてみましょう!
入試問題にチャレンジ!
今回学んだ「動詞suggestの意味や使い方、用法」を押さえたうえで、入試問題を解いてみましょう!
問題を解き終わったら、すぐ下の解答解説を読みましょう。
問1
The teacher suggested that the student’s next class project ( ) on motors and how they work.
① focusing ② focused ③ will focus ④ focus
(成城大学)
正解は④のfocusです。
〈suggest that+S+動詞の原形〉の形ですね。
過去形suggestedが使われていますが、that節内の動詞は必ず〈should+動詞の原形〉もしくは〈動詞の原形〉になります。
問2
My teacher suggested ( ) that I should study abroad.
① me ② for me ③ to me ④ in me
(畿央大学)
正解は③のto meです。
suggestは、「人をダイレクトに目的語に取れない動詞」でしたよね。
なので、①を選んだ人は反省しましょう。
〈suggest to 人+that ⋯〉の形を使うので、③が正解です。
that節内の動詞にも注目です。
〈should+動詞の原形〉が使われていますね。
問3
My mother ( ) me to apply for the university.
① advised ② demanded ③ proposed ④ suggested
(天理大)
正解は①のadvisedです。
空欄の直後の形に注目しましょう。
「人+to do」の形になっていますよね。
suggestは、後ろに「人+to do」の形をとりません。
ちなみに、demandやproposeも、後ろに「人+to do」の形をとりません。
adviseは、〈advise+人+to do〉(人に⋯するよう忠告する)の形をとることができます。
adviseって、後ろに〈that+ S(+should)+動詞の原形〉の形をとる動詞でしたよね?
〈advise+人+to do〉の形もあるんですか?
あるよ!
adviseは、使い方がいろいろある万能な動詞だね。
問4
The chairperson suggested ( ) the town’s 500th anniversary with a large party.
① celebrating ② having been celebrated ③ to be celebrated ④ to celebrate
(創価大)
正解は①のcelebratingです。
suggestは、〈suggest that+ S(+should)+動詞の原形〉の形が注目されがちですが、〈suggest doing〉(⋯することを提案する)という形もあります。
④のto celebrateを選んだ人がいるかもしれませんが、(×)〈suggest to do〉の形はありません。
suggestは「後ろに不定詞ではなく、動名詞をとる動詞」であることを覚えておきましょう。
問5
Bob spends too much time playing video games, so his parents suggested that he ( ) time playing them.
① not waste ② not to waste ③ did not waste ④ was waste
(南山大)
正解は①のnot wasteです。
この問題は発展問題ですね。
〈suggest that+ S(+should)+動詞の原形〉の形で、that節内が否定形になると、動詞の部分は〈should not+動詞の原形〉あるいは〈not+動詞の原形〉になります。
よって、正解は①になるわけです。
ちょっと気持ち悪い形ですが、ルールなので覚えましょう!
動詞suggestの意味を覚えるだけじゃダメ!使い方も覚えよう!
今回の記事では、「英語の動詞suggestと名詞suggestionの意味と使い方」を徹底解説しました。
「suggest=提案する」のように、suggestの意味だけを覚えている人がいますが、それだとぶっちゃけ意味がないです。
英語の動詞は、使い方(=後ろにどんな形がくるのか)もセットで覚えましょう!
今後、英語長文などでsuggestに遭遇した場合、後ろにどんな形がきているかチェックしてみてね!
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