こんにちは、信長(@nobunaga_ydb)です。
今回の記事では、大学受験で超頻出の「英語の知覚動詞」について徹底解説していきます。
- 知覚動詞の種類や意味、使い方
- 知覚動詞と使役動詞の共通点
- 知覚動詞の受動態の用法
などを知りたい人には、超役立つ内容になっているので、一緒に楽しく学んでいきましょう!
京都大学を卒業後、Z会で英語の参考書を編集していた僕が、例文や一覧表を使ってわかりやすく解説していくよ~!
それではスタート!
そもそも知覚動詞って何なの?
知覚動詞とは、一言で言えば、「五感に関する動詞」です。
知覚動詞は「五感に関する動詞」なので、「何かを見たり聞いたり、感じたりする」ときに使えます。
それではさっそく、知覚動詞の一覧と使い方を見ていきましょう。
知覚動詞の一覧と使い方を紹介!
大学入試で出てくる知覚動詞の一覧は、以下を覚えておけばOKです。
また、知覚動詞の基本形は以下になります。
知覚動詞の基本形
〈知覚動詞+O+C〉「OがCするのを見る/聞く/感じる」
皆さんが大嫌いな文法用語を使って説明すると、Oは目的語で、Cは補語なのですが、今回は「目的語」や「補語」という用語を意識しなくても大丈夫です。
Oの部分に「人」が入って、Cの部分に「動詞的なもの」が入るのかな?
そうすれば、「人が⋯するのを見る/聞く/感じる」という意味になるかも!
みたいなイメージをつかんでもらえたら全然OKです。
そして、知覚動詞の使い方は以下の3パターンになるので、絶対に覚えましょう!
〈知覚動詞+O+C〉のCの部分に入る品詞によって、使い方が変わってきます。
知覚動詞の使い方3パターン
- 〈知覚動詞+O+動詞の原形〉「Oが⋯するのを見る/聞く/感じる」
- 〈知覚動詞+O+現在分詞〉「Oが⋯しているのを見る/聞く/感じる」
- 〈知覚動詞+O+過去分詞〉「Oが⋯されるのを見る/聞く/感じる」
〈知覚動詞+O+動詞の原形〉は、「動作の一部始終」を知覚するときに使う一方で、〈知覚動詞+O+現在分詞〉は、「動作の一部のみ」を知覚するときに使うんだ!
それでは、例文を見ていきましょう。
(Ex)I listened to him explain a new product.(私は、彼が新製品について説明するのを聞いた。)
これは、〈知覚動詞+O+動詞の原形〉の形ですね。
今回は、知覚動詞listen toが使われています。
引き続き、例文を見ていきましょう。
(Ex)I saw him walking hand in hand with a girl.(私は、彼が女の子と手をつないで歩いているのを見た。)
これは、〈知覚動詞+O+現在分詞〉の形ですね。
今回は、知覚動詞seeが使われています。
(Ex)The student heard her name called from behind.(その生徒は、自分の名前が背後から呼ばれるのが聞こえた。)
これは、〈知覚動詞+O+過去分詞〉の形ですね。
今回は、知覚動詞heardが使われています。
例文、まだまだ見ていきましょう。
(Ex)I saw him cross the street.(私は、彼が通りを横切るのを見た。)
(Ex)I saw him crossing the street.(私は、彼が通りを横切っているのを見た。)
1つ目の例文では、〈知覚動詞+O+動詞の原形〉の形が使われているので、「動作の一部始終」を見たというニュアンスになります。
つまり、「彼が通りを最初から最後まで横切るのを見た」という意味です。
一方で、2つ目の例文では、〈知覚動詞+O+現在分詞〉の形が使われているので、「動作の一部のみ」を見たというニュアンスになります。
つまり、「彼が通りを横切っている最中を見た」という意味です。
続いて、知覚動詞と使役動詞の共通点を見ていきましょう。
知覚動詞と使役動詞の共通点とは?
別の記事で「英語の使役動詞」について解説しましたが、知覚動詞は使役動詞にものすごく似ているんです。
関連記事 英語の使役動詞let/make/have/getの使い分けを例文付きで徹底解説します!
まずは、基本形が同じです。
知覚動詞の基本形
〈知覚動詞+O+C〉「OがCするのを見る/聞く/感じる」
どちらも、後ろにO(目的語)とC(補語)が続きます。
また、「Cの部分に入る品詞の見分け方」も似ています。
これは、「大学入試で狙われる重要ポイント」になります。
〈使役動詞+O+C〉のCに入る品詞の判別方法
- OとCが能動関係(OがCする)⇒ Cには動詞の原形が入る
- OとCが受動関係(OがCされる)⇒ Cには過去分詞が入る
〈知覚動詞+O+C〉のCに入る品詞の判別方法
- OとCが能動関係(OがCする)⇒ Cには動詞の原形or現在分詞が入る
- OとCが受動関係(OがCされる)⇒ Cには過去分詞が入る
知覚動詞も、使役動詞と同様、「OとCの関係性」に注目すれば、一瞬で判別することができます。
実際の英文を見てみましょう。
(Ex)I listened to him ( ) a new product.(私は、彼が新製品について説明するのを聞いた。)
さっきの英文ですね!
あれ、空欄になっている部分がある⋯。
大学入試で狙われるのは、この空欄に入る品詞なんだ!
この空欄に入る品詞はどうやって見分ければいいんだっけ?
えーと、OとCの関係が能動か受動かで判別するんでしたよね⋯!
「彼が説明する」だから、能動関係ですね!
ということは、空欄のCの部分には、「動詞の原形」もしくは「現在分詞」が入りますね!
大正解!
「彼の説明を一部始終聞いた」のなら、空欄には動詞の原形explainが入って、「一部だけ聞いた」のなら、現在分詞explainingが入るんだ!
もうひとつ、例文を見てみましょう。
(Ex)The student heard her name ( ) from behind.(その生徒は、自分の名前が背後から呼ばれるのが聞こえた。)
大事なのは、OとCの関係ですよね!
今回は「名前が呼ばれる」だから、受動関係ですね!
ということは、空欄には「過去分詞」が入りますね!
完璧やね!
というわけで、空欄には過去分詞calledが入るよ!
知覚動詞の受動態の用法もチェック!
知覚動詞は、「受動態の用法」もポイントとしてよく狙われます。
「受動態の用法」については、以下のパターンのみを覚えておけばOKです。
知覚動詞の受動態の用法
【能動態】〈知覚動詞+O+動詞の原形〉「Oが⋯するのを見る/聞く」
【受動態】〈S+be動詞+知覚動詞の過去分詞+to do〉「Sが⋯するのを見られる/聞かれる」
ポイントは、能動態のときは「動詞の原形」だったCの部分が、受動態ではto doになることです。
それでは、例文を見ていきましょう。
(Ex)I saw him cross the street.(私は、彼が通りを横切るのを見た。)
この例文が受動態になると⋯
(Ex)He was seen to cross the street.(彼は通りを横切るのを見られた。)
となるわけですね。
能動態のときは動詞の原形だったcrossが、受動態ではto crossになっていることがポイントだよ!
入試問題にチャレンジ!
今回学んだ知覚動詞の使い方や重要ポイントを押さえたうえで、入試問題を解いてみましょう!
問題を解き終わったら、すぐ下の解答解説を読みましょう。
問1
I saw my English teacher ( ) across the parking lot.
① to walk ② walk ③ walked ④ walks
(国士舘大学)
知覚動詞の基本形
- OとCが能動関係(OがCする)⇒ Cには動詞の原形or現在分詞が入る
- OとCが受動関係(OがCされる)⇒ Cには過去分詞が入る
今回は、「英語の先生が歩く」という能動関係になっているので、Cには「動詞の原形or現在分詞」が入ります。
よって、②のwalkが正解です。
形にさえ注目すれば、意味を考えなくても解けるんだ!
(訳)私は、英語の先生が駐車場を歩いて渡るのを見た。
問2
One morning Mary heard a bird ( ) outside the window.
① singing ② sung ③ sang ④ was sung
(跡見学園女子大学)
正解は①のsingingです。
問1に引き続き、〈知覚動詞+O+C〉のCの部分に入る品詞が狙われています。
今回も、「鳥がさえずる」という能動関係だから、Cには動詞の原形or現在分詞が入るという考え方で合っているでしょうか?
完璧!
今回は、①の現在分詞singingを選べばいいね!
OとCの関係性に注目すれば、一瞬で解けるんだ!
(訳)ある朝、メアリーは窓の外で鳥がさえずっているのを聞いた。
問3
I heard my name ( ) while I was playing in the park with my friends.
① call ② called ③ calling ④ calls
(近畿大学)
正解は②のcalledです。
問1と問2に引き続き、〈知覚動詞+O+C〉のCの部分に入る品詞が狙われています。
今回は、「名前が呼ばれる」という受動関係だから、Cには過去分詞calledが入るという考え方で合っているでしょうか?
(訳)公園で友達と遊んでいるとき、自分の名前が呼ばれるのが聞こえた。
問4
Jessica was ( ) the building with her sister.
① seeing enter ② seeing entering ③ seen enter ④ seen to enter
(東洋英和女学院大学)
正解は④のseen to enterです。
まず、①と②は消せますよね。
動詞seeの直後に、動詞の原形もdoingもこないですからね。
③と④は受動態になるわけですが、ここで「知覚動詞の受動態の用法」を正しく使えるかがポイントになってきます。
知覚動詞の受動態の用法
【能動態】〈知覚動詞+O+動詞の原形〉「Oが⋯するのを見る/聞く」
【受動態】〈S+be動詞+知覚動詞の過去分詞+to do〉「Sが⋯するのを見られる/聞かれる」
能動態のときは「動詞の原形」だったCの部分が、受動態ではto doになるんですよね。
というわけで、正解は④のseen to enterになります。
(訳)ジェシカは姉とその建物に入るのを見られた。
問5
I hear that one of his three sisters ( ) four movies a week.
① see ② sees ③ seeing ④ seen
(東洋大学)
正解は②のseesです。
①もしくは③を選んだ人は、まんまと引っかかっちゃいましたね。
hearの後ろをよ~く見てください。
that節がありますよね。
今回は、〈hear+O+C〉の形ではなく、〈hear that ⋯〉(⋯だそうだ)の形が使われています。
よって、空欄には②のseesが入るんです。
主語がone of his three sisters(彼の3人の姉妹のうち、1人)なので、動詞seeには三単現のsがつきます。
hearがあるからといって、後ろに知覚動詞の形がくると思い込んだらダメだよ!
英文全体をじっくり見て、慎重に選択肢を選ぼう!
(訳)彼の3人の姉妹のうち、1人が週に4本の映画を観ているそうだ。
英語の知覚動詞をマスターして、周りに差をつけよう!
今回の記事では、
- 知覚動詞の種類や意味、使い方
- 知覚動詞と使役動詞の共通点
- 知覚動詞の受動態の用法
などを徹底解説しました。
知覚動詞をマスターすれば、周りの受験生に差をつけることができます!
知覚動詞は「五感に関する動詞」で、何かを見たり聞いたり感じたりするときに使えるのよ!
〈知覚動詞+O+C〉の形で、OとCが能動関係なら、Cには動詞の原形or現在分詞が入って、OとCが受動関係なら、Cには過去分詞が入るのよ!
知覚動詞を受け身の形で使うときは、Cの部分はto doに変わるんだ!
こんな感じで、「知覚動詞の意味、使い方、重要ポイント」を人に説明できるくらいまでになりましょう!
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