こんにちは、信長(@nobunaga_ydb)です。
突然ですが、皆さんは動詞helpの意味や使い方を知っていますか?
helpの意味や使い方なんて、子どものころから知ってるよ。
「助ける」という意味で、「Help me!」みたいに使うんだろ?
甘い!
残念ですが、大学受験では、「助ける」という意味や「Help me!」という使い方だけ知っていても通用しません。
というわけで今回の記事では、大学受験で問われる「helpの意味や使い方」や、「派生語helpfulの意味や使い方」ついて徹底解説していきます!
京都大学を卒業後、Z会で英語の参考書を編集していた僕が、わかりやすく解説していくよ~!
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それではスタート!
helpの3つの意味をマスターしよう!
大学受験で問われるhelpの意味は、以下の3つです。
皆さんがよく知っている意味は、もちろん「手伝う;助ける」ですよね。
おなじみの「Help me!」というセリフでも、この意味が使われています。
しかし、大学受験の世界では、「役立つ」や「避ける」という意味も問われるのです。
「役立つ」はまだイメージしやすいのですが、「避ける」は初めて聞きました⋯!
helpって奥が深いんですね!
helpについて100%マスターできている受験生は、実は少ないんだ!
ここからは、「helpの使い方」について解説していくよ!
helpの4つの使い方をマスターしよう!
helpの使い方として、以下の4つをマスターしましょう。
それぞれの使い方を順番に解説していきますね。
〈help+人+with ~〉(人の~を手伝う)
〈help+人+with ~〉で、「人の~を手伝う」という意味になります。
例文を見ていきましょう。
この使い方のポイントは、helpの直後に「人」がくることです。
けど、多くの人が(×)Please help my homework. と考えてしまうんです。
英語の世界では、手伝う対象はあくまでも「人」であることを覚えておきましょう。
〈help+人+(to) do〉(人が⋯するのを助ける)
〈help+人+(to) do〉で、「人が⋯するのを助ける」という意味になります。
こちらも、〈help+人+with ~〉と同様に、helpの直後に「人」がくることがポイントです。
helpの目的語は、「人」が原則であることを覚えておきましょう。
toの部分は省略できるんですか?
toは省略可能だよ!
アメリカ英語では「toを入れない形」が好まれて、イギリス英語でもその形が浸透しつつあるね!
例文を見ていきましょう。
〈help+人+to do〉の形が使われていますね!
こちらは、toを省略した〈help+人+do〉の形が使われていますね!
〈help+(to) do〉(⋯するのに役立つ)
〈help+(to) do〉で、「⋯するのに役立つ」という意味になります。
こちらは、helpの直後に「人」ではなく、「to do」もしくは「動詞の原形」がくることがポイントです。
例文を見ていきましょう。
〈help+to do〉の形が使われていますね!
こちらは、toを省略した〈help+do〉の形が使われていますね!
can’t help doing(⋯せずにはいられない)
can’t help doingで、「⋯せずにはいられない」という意味になります。
この表現って、helpの「助ける」とか「役立つ」という意味がベースになっているんですか?
残念ながら、違うんだ!
最初に紹介したhelpの「避ける」という意味がベースになっているよ!
意外かもしれませんが、helpには「避ける」という意味もあります。
can’t help doingは、「⋯することは避けられない」⇒「⋯せずにはいられない」という意味になります。
例文を見ていきましょう。
can’t help doingが使われていますね!
また、can’t help doingの言い換え表現として、can’t help but doもあります!
例文を見ていきましょう。
can’t help but doが使われていますね!
helpを使った会話表現も覚えよう!
helpは、会話表現の中によく出てきます。
ここからは、helpを使った会話表現を紹介していきますね。
May I help you?(お手伝いしましょうか。)
これは、ド定番の表現ですね。
中学の教科書にも載っているやつです。
お店で接客されるときや、電話応対のときに使われます。
直訳すると「お手伝いしましょうか。」ですが、そこから「何かお探しでしょうか。」や「ご用件を承りましょうか。」という意味で使われます。
例文を見ていきましょう。
B:Thank you, but I’m just looking.(ありがとう。ちょっと見ているだけです。)
May I help you? と聞かれたら、こんな感じで返答できるようになりましょう。
No, thank you. と一言だけ返すのは、相手に冷たい印象を与えてしまいます。
いったんthank youと言ってから、but I’m just lookingと言ったほうが、コミュニケーションとして適切ですね。
もちろん、何かを探している場合は、”Yes, I’m looking for a washing machine.”(はい、洗濯機を探しているんです。)みたいに返しましょう。
「May I help you?」=「いらっしゃいませ。」と考えている日本人が多いけど、実は「何かお探しでしょうか。」や「ご用件を承りましょうか。」が正しい意味なんだ。
だから、店員さんにMay I help you?と言われたら、絶対に無視してはいけないよ!
help oneself to ~(~を自分で自由に取って食べる/飲む)
こちらも中学英語で習う表現です。
help oneself to ~で、「~を自分で自由に取って食べる/飲む」という意味になります。
いわゆる「セルフサービス」というやつですね。
「自分自身を手伝う」⇒「自分自身にサービスを提供する」というロジックです。
例文を見ていきましょう。
toの直後には、食べ物や飲み物が入ることが多いです。
It can’t be helped.(どうしようもないよ。)
It can’t be helped. で、「どうしようもないよ。」という意味になります。
この会話表現は、helpの「避ける」という意味がベースになっています。
「それは避けられないよ。」⇒「どうしようもないよ。」というロジックです。
状況を改善しようとしても、自分の力ではどうすることもできない場面で使われます。
例文を見ていきましょう。
B:It can’t be helped.(どうしようもないよ。)
英語でコミュニケーションするときも、helpは役立つね!
派生語helpfulもマスターしよう!
動詞helpの派生語として、形容詞helpfulがあります。
ここからは、helpfulの意味や使い方、usefulとの違いを解説していきます。
helpfulの意味と使い方
helpfulは「(情報・アドバイス・人などが)役に立つ」という意味です。
使い方としては、以下を覚えておきましょう。
例文を見ていきましょう。
helpful to ~(~にとって役立つ)が使われていますね。
helpfulは、名詞advice(助言)やhint(ヒント)、idea(考え)などと相性がよいです。
helpful in doing(⋯するのに役立つ)が使われていますね。
It is helpful(for 人)to do(⋯するのは人にとって有益である)が使われていますね。
今回は、不定詞の意味上の主語である〈for 人〉の部分は省略されています。
It is helpful if ⋯(⋯すれば助かる;役立つ)が使われていますね。
今回は、仮定法のwouldを使うことで、「もしよければ⋯」というニュアンスが加わり、ていねいな言い方になっています。
helpfulとusefulの違い
形容詞usefulも、helpfulと同じく「役に立つ」という意味をもちます。
しかし、helpfulとusefulは、同じ「役に立つ」でも、意味合いが違ってきます。
helpfulは「人」や「人の行為」に対して使われます。
「あなた」が助けになった、ということですね。
また、helpfulは、アドバイスなどの「人の行為」に対しても使います。
その一方で、usefulは「道具」に対して使われます。
辞書は勉強するうえでの「道具」なので、usefulを使うというわけですね。
人に対してusefulを使うと、「あいつ使えるな~」みたいに失礼な意味になるので注意しよう!
入試問題にチャレンジ!
今回学んだ「helpの意味や使い方」を押さえたうえで、入試問題を解いてみましょう!
問題を解き終わったら、すぐ下の解答解説を読みましょう。
問1
After the party was over, some of my friends stayed and helped ( ).
① my wash dishes ② my washed dishes ③ me with the dishes ④ me of the dishes
(獨協医科大学)
正解は③のme with the dishesです。
〈help+人+with ~〉(人の~を手伝う)の形ですね!
「人の皿を手伝う」⇒「皿洗いを手伝う」ということです。
問2
Chewing well will help you ( ) food.
① digest ② digested ③ digestion ④ digestive
(日本女子大)
正解は①のdigestです。
〈help+人+(to) do〉(人が⋯するのを助ける)の形ですね!
今回は、toが省略されています。
問3
Meg tried to look serious, but she couldn’t ( ) laughing.
① do ② get ③ help ④ make
(愛知学院大学)
正解は③のhelpです。
can’t help doing(⋯せずにはいられない)の形ですね!
問4
Please ( ) yourself to anything in the kitchen.
① have ② help ③ make ④ take
(武庫川女子大学)
正解は②のhelpです。
help oneself to ~(~を自分で自由に取って食べる/飲む)の形ですね!
この会話表現を知っていれば、一瞬で正解を選べます。
helpって実は奥が深い動詞なんです
今回の記事では、「動詞help&派生語helpfulの意味や使い方」について徹底解説しました。
「help=助ける」や「Help me!」だけを知っていても、大学受験では通用しません。
「help」は人生で最も早く出会う英単語の一つですが、その分、多くの受験生が軽視しがちな英単語でもあります。
今回の記事を読んで、「helpは実は奥が深い動詞」であることを実感してもらえれば嬉しいです!
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